羽田 舜|占い師、占星術・神秘学・スピリチュアル研究家

占い師、占星術・神秘学・スピリチュアル研究家の羽田 舜です。LINE占いに参加しております。

[12星座週間占い]2023年9月4日~10日

こんにちは。

占い師の羽田舜です。

 

7月下旬から始まった金星の逆行(しているように見える現象)も9月4日、午前10時に順行に戻ります。

 

それに入れ替わるように、4日から木星の逆行が開始。

拡大・発展を司る吉星の木星ですが、逆行中はそのパワーが弱まるといわれています。

 

今までうまくいっていたとしても、少し立ち止まり、振り返って今後の発展に備える時期に来ているのかもしれません。

 

さて、12星座ごとに見ていきましょう^^

 

●おひつじ座

ビビビッと来る人が目の前に現れるかもしれません!

一方でパートナーとのトラブルも要注意。仕事は先が見えない状況に陥りそう。

プライベートを優先するのもあり。

なんとなく気分が晴れない場合は、スポーツや温泉でリフレッシュが効果的です。

ラッキーポイント:赤もしくはピンクのキャミソール、ガーゼのスポーツタオル

 

●おうし座
非常に頭が冴えている時期。

仕事仲間のミスをカバーして周囲の評価を高められるチャンス!

その反面、これまで気づかなかったようなパートナーの嫌な一面が見えてしまうことも…。

すぐ口に出さず、一旦胸の内に留めておき、今後の判断材料にするのが◎。
ラッキーポイント:スキンケア、日焼け止め、黒烏龍茶

 

●ふたご座
家族の間で何かしらのトラブルの予感。

何らかの医療的なサービスを受ける場合は、冷静に対応すれば大丈夫。

自分の健康は喉に注意。

いつも一緒にいる仲間の中に気になる人が出現する可能性アリ。

テーマパークやアミューズメント、スポーツ観戦などワクワクする場所が吉!
ラッキーポイント:ハーブののど飴、テーマパーク

 

●かに座
人間関係で少しゴタゴタがありそう。

仲間を庇おうとしてムキになりすぎないよう注意。

パートナーは仕事で忙しいあなたに少し愛想を尽かしているかも。

土日はドライブや小旅行などで羽を広げてみるのがおすすめ。

週末に運気上昇!
ラッキーポイント:水玉のお守り、エッグベネディクト

 

●しし座
仕事仲間や友人など交友関係に積極的になれる時期。

気になっていた友人に久しぶりにコンタクトを取ってみると運気UP!

ただし、調子に乗りすぎると嫌われるので要注意。

友人や身近な人のアドバイスに素直に聞くと良いでしょう。
ラッキーポイント:プチギフト、ガーデニング

 

おとめ座
非常に良い波が来てるけど、何か新しいスタートを切るなら9/16まで待って!

精神的・物質的両面からの支援も期待できるので、焦らないことが大切。

年上男性の要領の得ない説明に気をつけて。丁寧に話を聞かないと思わぬトラブルに。
ラッキーポイント:水色または紺のビーズソファ、ミニ観葉植物

 

●てんびん座
面倒な人間関係に巻き込まれるかも。

放置しないで仲間や先輩と協力しながら落ち着いて対処しましょう。

恋愛の周期に入っています。思わぬイケメンが現れるかも!?

相手の性格をよく見た上で判断を。
ラッキーポイント:オレンジ系のネイルデザイン、飲むかき氷

 

●さそり座
爆買い、衝動買いに要注意!

昔から気になっていたものをお店やネットで見ていると、あれもこれもといろんなものが魅力的に見えてしまいます。

冷静なもう一人の自分に意識を向けて!

恋愛ではすれ違いが多いかも。相手を上手に立ててあげるのがコツ。
ラッキーポイント:パーソナルジム、副業、映画鑑賞

 

●いて座
モテ期到来中!イケメン率高し!

普段いっしょにいる仲間の中にいるかも!?

気になる人には自分からアプローチをかけてもOK。

10月初旬までドンドンいきましょう!

仕事は水星逆行期間の15日までは特にミスに気をつけて。

確認怠るべからず!
ラッキーポイント:ドライブルーベリー、水玉のメモキューブ

 

●やぎ座
おとめ座期間は仕事モード。

プロジェクトのキーパーソンであり、頼られる存在です。業務に集中しましょう。

障害は意外にも職場の仲間の中にいる場合もあるので注意。

パートナーも同じく仕事が忙しそう。

すれ違いにならないように、まめに連絡を。
ラッキーポイント:新しいLINEスタンプ、肌に合ったスキンローション

 

みずがめ座
10月中旬までは出会い期間!

メガネ男子もしくはオラオラ系率が高そう。大恋愛に発展する可能性も。

正論を言い過ぎるとケンカになるのでほどほどに。

仕事でも意見の対立があるかも。

曖昧にしておくほうが穏便に終わる場合があることも覚えておいて!
ラッキーポイント:ハワイアンコーヒー、都市伝説系チャンネル

 

うお座
夏バテで頭がボーッとしてしまいがち。

エアコンで身体が冷え切っているのかもしれません。

寒い職場環境ではひざ掛け、手袋などで冷え対策を万全に。

弱っているときこそ兄弟や昔からの友人が頼りになります。久しぶりに連絡してみては。
ラッキーポイント:ネックウォーマー、美術館、美容院

[2023年4月の星占い]4月6日の満月はピンク色のエネルギーに染まる!?

4月の注目イベントは、なんといっても6日の「ピンクムーン」。
といっても月がピンクなのではなく、この時期に咲く花々の色にちなんでネイティブアメリカンが名づけました。
 
このピンクムーンはパートナーシップや人間関係に大きな影響を与え、新しい始まりや変化が期待できます。
新年度・新学期にふさわしいみずみずしいエネルギーを感じてみてください。
 

2023年4月の運勢

●おひつじ座

全体運
幸運期は5月中旬まで続きます。アクションを起こした人は、それなりの成果を実感しているはず。まだ幸運を感じられていない人は、今こそ行動に移す時期。起業や新プロジェクトの立ち上げといった思い切ったことにチャレンジしてみましょう。幸運の惑星・木星があなたをサポートしています!
一通り成果を実感できた人は、気晴らしにアート展やライブなどに行って英気を養うと吉と出るでしょう。
 
愛情運
この時期は愛情運も絶好調。積極的なアプローチが、あなたの願いを叶えるはず。ただし、独りよがりはNG。自分の要求ばかりを押し付けるのではなく、相手の気持ちも考えながら、思いやりを大切に。過去の恋愛にトラウマを持ってる人も、それを解消するチャンス。勇気とやさしさをもってアプローチしましょう!
 

●おうし座

全体運
5月中旬から約1年のあいだ訪れる幸運期のプレ期間といえます。これまで思いもしなかったようなインスピレーションがあなたを行動へと駆り立てます。湧き上がるアイデアをあなた本来が持っている努力と忍耐力で形にすることができれば、ビジネスやマネー方面で良い結果を生むでしょう。集中的に仕事に取り組むことが大切です。
 
愛情運
4月前半までに突発的な出会いがあるかもしれません。頭の回転が早くなり、アイデアにあふれる時期なので、言葉巧みに好きな人を振り向かせることができそうです。ひたむきで真摯なアプローチが、あなたの願いを成就させるでしょう。
 

●ふたご座

全体運
さまざまな面で忙しかった時期も過ぎてゆき、これまでできなかった趣味や旅行といったレジャーを楽しむよいタイミングです。ゆっくり映画やアートを鑑賞するのもおすすめ。ちょっとしたひらめきが新しいビジネスの企画につながるかも。
仕事や家庭環境でなにかしらトラブルが起きる可能性もありますが、相手の気持ちを考慮し、ドンと構えておきましょう。解決の糸口が見えてくるはず。
 
愛情運
愛と豊かさの惑星・金星が双子座に入る11日頃から愛情運の上昇期。気になる人がいたら、この時期を逃してはいけません。得意のトークや愛情表現を活かしてアプローチしましょう。ただ、調子に乗ってウンチクを夢中になって語ってしまったりすると、そっぽを向かれてしまうので気をつけて。
 

●かに座

全体運
桜が舞い散り新緑が芽吹く季節の間、活力がみなぎってくる時期です。仕事や趣味にも高い集中力でよい結果を残すことができそうです。スポーツやクリエイティブワークを通して自己を開放していきましょう。
集中力の高まりが誤った方向に行ってしまうと、それは他者や自分に対する怒りのエネルギーになってしまうことも。自分を客観視することを心掛けましょう。
 
愛情運
情熱・エネルギーがマックスのこの期間は、愛情運も上々です。気になる人には積極的にアプローチ。カップルならアクティブにいっしょに過ごすことが吉と出ます。道ならぬ恋の行方も悪くはありませんが、感情が高まり過ぎてよろしくない結果になる恐れも。性欲も高まり、お互いが盛り上がっていれば問題ないかもしれませんが、独りよがりは要注意。瞑想などであふれる感情をコントロールしてみましょう。
 

●獅子座

全体運
幸運期は緩やかな下降傾向に入ります。突発的なアイデアがひらめき、すぐ行動に移したくなるかもしれませんが、よく考えて。状況の把握とそのアイデアや企画がどのような影響を及ぼすのかきちんと判断することが大切。関係者や上司とのコミュニケーションが鍵となるでしょう。
 
愛情運
3月下旬から4月初旬にかけては、異性関係に要注意。魅惑的な出会いや出来事が起こるかもしれませんが、それによって安定して築いてきた関係が崩れる恐れも。「守るものなんて何もない」というのであれば、一気に突き進むのも状況打破の一手となるかもしれません。軽率な言動は要注意。すぐ反応的にならずに、いったん引いて考えてから言葉を返してみましょう。
 

おとめ座

全体運
4月を通して頭が冴えわたり、仕事もいつも以上にスムーズに進むでしょう。事務処理の正確さやスピードに加え、クリエイティブな発想でプロジェクトを動かすほどの活躍が期待できます。普段控えめな人は、勇気をもって自分のカラーを出してみて。きっとよい経験となるでしょう。
 
愛情運
3月末~4月初旬、ビビッとくるような運命的な出会いがあるかもしれません!コミュニケーション能力も高まってくる時期なので、積極的にアプローチしてみるとよいでしょう。初旬を過ぎると、良くも悪くも冷静さが戻ってきます。自分を見つめるのもよいですが、過度な自己批判は禁物。アロマを焚いてみたり、少し高価なコスメを使ってみるなど、自分自身にご褒美を。
 

●てんびん座

全体運
4月の満月はピンクムーンと呼ばれ、6日にてんびん座で起こります。人間関係に大きな変動が訪れ、持ち前の社交性や協調性があだになってしまうことも考えられます。相手につられてヒートアップしないよう要注意。4月中旬ごろから状況は落ち着き、あなた本来の魅力が周囲に影響を及ぼすでしょう。状況の見極めが肝心です。
 
愛情運
4月中旬あたりから恋愛の気配が巡ってきて、気持ちも盛り上がってくる時期。ただ、自己犠牲的になってしまうと、思わず沼るようなただならぬ関係におちいる可能性も。長年お付き合いをしている人がいたとしても、油断は禁物です。一番大切にしなければならないものは何なのか、いま一度考えて行動に移しましょう。
 

●さそり座

全体運
職場などで何かしらのトラブルに巻き込まれる可能性あり。コミュニケーションの行き違いが原因となるケースが多いので、軽率な発言は要注意。集中力や活力が高まっている時期でもあるので、解決に向けて適切な行動をとれば、よい成長の機会になります。何が起こっても、自分を信じて逃げずに取り組みましょう。
 
愛情運
傷つくことを恐れるのであれば、積極的に動くのはNG。エステやネイルサロン、ジムに通ったり、映画や読書、アニメを鑑賞したりと外見と内面を整えておくのが吉。言葉遣いにも気をつけて。5月上旬に運気が来るので、じっと待って備えておきましょう。
 

●いて座

全体運
運気は非常に好調です。気の赴くままに好きなことをすれば自然と楽しめてうまくいくでしょう。暖かい季節なのでスポーツやレジャーでリフレッシュによい効果を与えます。ただ、何事もうまくいくからといって、変にさらなる高みを目指したり欲張り過ぎるのはお勧めできません。常に地に足の着いた行動を心掛けましょう。
 
愛情運
4月中旬あたりから劇的な展開を繰り広げる可能性があります。異性関係が発展するとともにあなたの感情も高まります。意中の人を手に入れたいと思うあまり、強引なアプローチに発展しかねない心情です。もう一度自分を見つめなおし、感情に振り回されることなく、お互いにとってベターな選択肢を考えることが大切です。
 

●やぎ座

全体運
おおむね好調で活力に満ち、堅実なビジネスや交渉を取りまとめるに適した期間でしょう。ただ、エネルギーがあまり余って周囲との軋轢が生まれる可能性も十分になるのでご注意を。後半からはあなたの個性が良い意味で活きてくるので、まわりの空気を読みながら慎重に進めていけば大きな結果を望めるチャンスです。
 
愛情運
幸運は10日あたりまで。それ以降は「あの人もこの人も気になる」といった移り気な感情に気をつけて。あなたの家族や状況を考えずに本能のままに行動すると、トラブルになったり泥沼にはまってしまう可能性も。しっかり自分の立場を考えての行動を心掛けましょう。
 

みずがめ座

全体運
中旬あたりから運気は少し上向きます。おもしろそうな仕事が複数重なる場合もあるかもしれませんが、中途半端はいけません。できる範囲でセーブするか、同時進行する場合は責任をもって完遂させましょう。周囲とコミュニケーションをとって確認することをお忘れなく。
 
愛情運
愛情運も中旬からよくなってくるでしょう。何気ない一言が相手を傷つけたり怒らせてしまうこともあるので、言葉には気をつけて。浮ついた心からいわゆる「大人の関係」に発展しそうな傾向も。それを楽しむのも一概に悪くはありませんが、リスクを最小限に抑える万全の対策が必要です。
 

うお座

全体運
クリエイティブなことに没頭できる時期。これまでできてなかった趣味やプロジェクトなどに力を注いでみましょう。もし家族や身近な人間関係が良好でなかったら、それを調整するベストなタイミング。あなた本来の優しさを活かしてみて。
 
恋愛運
中旬あたりから、好きな人との関係の雲行きが怪しくなるかも。相手があなたを向いていないと感じ、ほかの人に目移りしてしまう可能性もあります。目先の快楽に流されず、自分はどうなりたいのかをしっかり考えて行動してみましょう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

『ミッドサマー』の登場人物を無理やりタロットカードに当てはめてみた

カップルで観ると別れる確率85%といわれる(ウソ)映画『ミッドサマー』。
北欧の夏至祭を舞台に、不可解な死の連続、不安と恐怖を繰り広げるこの映画では、ケルト文化をベースにしたルーン文字や象徴的な意匠がふんだんに登場する。

というわけではないのだが、『ミッドサマー』の登場人物をタロットカードに無理やり当てはめてみようと思いついたので、やってみようと思う。
ルーンタロットというルーン文字が書かれたカードで行うのがより適切だと思うのだが、今回はあえてウェイト版のタロットで…。

●ダニー
ワンドのクイーンの逆位置


舞台となるスウェーデンのホルガ村のクイーンとなったダニー。
家族の不幸、恋人・クリスチャンへの不信感に悩んでいた彼女がクイーンとして祭り上げられると、生贄の一人としてクリスチャンを選ぶという残酷な決定を下してしまう。そのような行動から、「女帝」のような包み込むような愛や豊饒さは感じられない。
視線を独り占めにしてしまう注目度と、黒猫の魔性を持つ「ワンドのクイーン」がふさわしい。恋愛に対する依存や嫉妬の意味合いも出てくる逆位置の「ワンドのクイーン」がより近い。

●クリスチャン
ソードの2の逆位置

 

ダニーの恋人。メンヘラチックなダニーとの別れを考えているが、一年以上も言い出せずにいる。
ダニーにはスウェーデン行きを隠していたが、後に発覚。負い目から連れて行かざるを得ない状況に。
友人のジョシュは当初からホルガ村をテーマにした論文を書くことを決めていたが、ダニーは思いついたように自分も同じ題材を書くことを宣言。ジョシュは怒り、焦った末、禁じられた行いに走ってしまう。
クリスチャンは村の娘とセックスすることを長老に告げられ、ダニーという恋人がいるのにも関わらず、エスともノーともいわず、無抵抗のままセックスを敢行する…
という優柔不断っぷりは、自分が何をしたいかもわからず思考停止状態の「ソードの2の逆位置」がクリスチャンにぴったりだ。どこまでもダニーに不誠実だったため、彼女から取り返しのつかない仕打ちが待っている。

●ジョシュ
ソードの5の逆位置


熱心に文化人類学を学ぶ学生で、スウェーデンの次はドイツやイギリスにも渡る予定だったという。
しかし、運命の車輪は論文のテーマに選んだホルガ村の夏至祭で大きく傾いた。友人のクリスチャンが、自分が真剣に選んだ論文のテーマを横取りしようとしていることを知り、二人の仲は険悪になる。
焦ったジョシュは、ルーン文字で書かれた村の聖典「ルビ・ラダー」をスマホで撮影してしまう。村の長老から「ルビ・ラダー」を見せられた際、撮影は絶対に禁止だと告げられていたのにも関わらず…最悪の結果を迎えてしまう。
真面目な学生だが、クリスチャンのまさかのテーマ横取りにより疑心暗鬼となり、血迷った行動に出てしまうので、ある意味気の毒な人物ではある。手段を選ばず目的を果たそうとしたジョシュには、まさに「ソードの5の逆位置」のように、思いもしない罠に自ら飛び込んでしまった。

●マーク
0 愚者の逆位置


マークはジョシュと違って不真面目な学生というポジション。そのせいか、村の聖なる大木にあろうことが小便をひっかけてしまう。村人に避難されるだけでは済まなかった。ジョシュが禁忌を犯して村の聖典を撮影しようとした際、ジョシュをハンマーで殴打した村人は、マークの皮を剥いだ仮面をつけていた。すでに殺害されていたわけ。
カードはやはり「0 愚者」でしょう。ある意味自由な心の持ち主であるかもしれないが、純粋ではなく、気まぐれさと無責任さが目立ち、そのような結果になってしまったので、やはり逆位置か。

●ペレ
13 死


ペレはこの物語の最重要人物といっていいだろう。90年に一度の故郷の夏至祭に学友たちを連れ出すことに成功。その目的は、生贄と村の外部の人間の血を入れること、そしておそらくは自分の結婚相手を得ることだろう。ダニーに優しい言葉を投げかけ続け、ダニーがクイーンに選ばれた際には頬に熱烈にキスをしたりと、彼女に好意を寄せていることは明らかだ。
自分の友だちの命よりも村の繁栄・維持を重視するペレの行動は現代人には理解不能だが、ホルガ村の視点では見事に役割をまっとうしたと評価されるのではないだろうか。
老人は自らと引き換えに若者に命を託し、生命を循環していくという考え方は、まさに「13 死」の意味するところ。善悪を超えた考え方があることを、この『ミッドサマー』は語っている。

●ダニーの妹
16 塔


精神の病を患っていたダニーの妹が、両親と心中してしまうというショッキングなエピソードからこの物語は始まる。当然ダニーはショックを受け、妹の自死の様子がフラッシュバックしてしまう。
妹の精神の崩壊は、雷に貫かれて崩壊する「16 塔」のようだ。妹の死は、終わりの始まりを暗示しているようだ。


…適当にタロットカードを当てはめてみたけど、ほかの映画でもやってみたら面白いかもしれない。
スターウォーズ』とか??

別れるべきか否か判断に迷ったときに二人で観る映画『ミッドサマー』

「トラウマ必須」
「胸糞悪い」
「グロい」
「記憶から消し去りたい」
カップルで観ると絶対別れる」
といったありがたい評価で名高いw、アリ・アスター監督の『ミッドサマー』をアマプラにて視聴。オカルト好きの私としてはなかなか興味深い作品だった。
(以下ネタバレあり)



物語の舞台は、北欧のペイガニズム夏至祭。そこに諮られたかのように招待されたアメリカの学生グループが人権無視の血なまぐさい儀式を目の当たりにし、次々と人身御供とされていく中、主人公の女子大生はダンスの儀式で選ばれし村の女王となり、同行したつれない態度をとる恋人に復讐を果たすという、まあおぞましい内容ではある。

スウェーデンのホルガ村に着いた学生グループ一同は、最初の儀式であるアッテストゥパンに衝撃を受ける。村では人生の締めくくりを9の倍数である72歳と考えられており、若者にバトンタッチするという意味合いで、村人が見守る中、崖から落ちて自死しなければならない。

人権感覚の進んだ現代人からするととても受け入れられない儀式だが、人身御供の文化は日本をはじめ世界いたるところに存在していた過去があり、野蛮で未熟な文化と断定することはできないだろう。

気づいたら仲間がいけにえのターゲットとされ、今度は自分の番なのではないか? というのがこの映画のサイコスリラー的な恐怖なのだが、決してそれが主題ではない。

村の女王になった主人公のダニーに対し、恋人のクリスチャンは村の女と結ばれ子種を授ける役割を担わされる。そのセックスの儀式をのぞき見てしまった女王のダニーは、悲しんで泣き叫び、悪魔払いのいけにえの一人としてダニーを指名する。
9人のいけにえが燃えるテントを前にして、村人は大げさな悲嘆を演じることによって共同体の存続と結束を高める。現代人の感覚が残るダニーははじめこそ戸惑い、恐怖に震えていたが、やがて狂気が降りてきてギラついた笑顔で物語は幕を閉じる。

アリ・アスター監督はこのラストシーンについて脚本にこう書き記しているという。
「ダニーは狂気に堕ちた者だけが味わえる喜びに屈した。ダニーは自己を完全に失い、ついに自由を得た。それは恐ろしいことでもあり、美しいことでもある」。

ここでいう自己とは、戦後につくられた人権感覚や個人主義に根差した現代人のアイデンティティのことだろう。
通常、自己とかアイデンティティは生まれた時代や環境、共同体のコモンセンスの範囲を逸脱することはできない。監督の言う「自己を完全に失い、自由を得た」というのは、現代人のアイデンティティから閉鎖的な空間の前近代的な北欧のコミューンにふさわしいアイデンティティに乗っ取られたとも考えられる。
それが「恐ろしいことでもあり、美しいことでもある」と監督は言っている。

常識とは何か、自己とは何かを考えるきっかけにもなる映画だ。
カップルで観ると、お互いの関係性に疑問を持ってしまいかねない。
マンネリになってしまったカップルが観るにはちょうどいいかもしれない。
すっきり別れられるだろう。